不動産投資の利回り相場、本当の最低ラインはどこにあるか
- 利回りは表面→実質→NOI→CCR→DSCR→イールドギャップの6階層で見ないと、判断を誤ります。
- 東京・城南ワンルームの期待利回り3.6%(日本不動産研究所・第54回不動産投資家調査、2026年4月時点)から借入金利の目安2.4%を引くと、イールドギャップは1.2ポイントしか残りません。
- 実質利回りで比較すると差はさらに縮み、0.8ポイント程度になります(筆者試算の目安)。
- 金融機関の一般的な目安では、DSCR1.3を下回る物件は買ってはいけないラインとされています。
- 金利があと1%上がれば、いまのイールドギャップはほぼ消えてしまう位置に、市場は立っています。
「表面利回り8%」という広告を見て期待して調べ始めたのに、別のサイトでは「実質利回りは3%程度」と書いてあり、結局どの数字を信じればいいのか分からなくなった、という方は少なくないと思います。
私たちは、不動産会社の販売資料を公的な一次情報と突き合わせて検証することを専門にしています。これまでに数十社分の販売資料と収支シミュレーションを読み比べ、Q&Aサイトに投稿された購入後の相談も継続的に読み込んできました。その経験から言えるのは、表面利回りと実質利回りを見比べるだけでは、物件の合否を判定できないということです。
この記事では、表面利回りから実質利回り、NOI利回り、CCR(自己資金回収率)、DSCR(返済余裕率)、イールドギャップまでの6階層を、見るべき順番どおりに並べます。そのうえで、いま東京・城南のワンルームで実際に起きているイールドギャップの縮小を、具体的な数字で示します。
数字を並べるだけの記事ではありません。それぞれの指標がなぜ必要なのか、どういう順番で見ればいいのかを、融資実務で実際に使われている考え方に基づいて説明していきます。
最後まで読めば、「この物件は検討していいのか、それともやめておくべきか」を、あなた自身の手で判定できる最低ラインが見えてきます。
特に金利が上がり続けているいまの局面では、数年前の常識のままで利回りを語ると、判断を誤りやすくなっています。
「利回り」という言葉が一人歩きしている
不動産投資の広告に出てくる「利回り」は、たいてい表面利回り(年間の家賃収入を物件価格で割っただけの数字)です。計算が単純なので、業者にとって一番見せやすい数字だからです。
ですが表面利回りには、管理費も修繕積立金も固定資産税も、購入時の諸費用も一切含まれていません。同じ「利回り5%」でも、諸経費の少ない新築と、諸経費のかさむ築古では、手残りがまったく違います。
表面利回りを否定しているわけではありません。ただし表面利回りだけを見て判断するのは、健康診断で体重だけ測って「健康です」と言うようなものです。「不動産投資はやめとけ」という通説にも例外はあるとすれば、その例外を見抜く道具が、これから紹介する残り5つの指標です。
例えば同じ物件情報を複数の不動産ポータルサイトで見比べると、管理費の扱い一つで表面利回りの表示が微妙に変わっていることがあります。どこまでを経費に含めるかは掲載者側の裁量に委ねられている部分が大きく、前提をそろえない限り、サイトをまたいだ比較そのものが成立しません。私たちが読み比べてきた収支シミュレーションでも、同じ物件の表面利回りが資料によって0.3〜0.5ポイントずれているケースは珍しくありませんでした。
表面利回り=年間家賃収入 ÷ 物件価格。式そのものは単純ですが、分母にも分子にも「見えていない数字」が隠れています。
もう一つ注意すべきなのは、新築ワンルームの表面利回りが「新築時の家賃」を前提にしている点です。新築プレミアムが剥落したあとの家賃で再計算すると、表面利回り自体が0.2〜0.3ポイント程度下がることも珍しくありません。

実質利回りで見ると数字はどれだけ下がるか
実質利回り(年間家賃収入から運営費を引き、物件価格に購入諸費用を足した金額で割った数字)は、表面利回りより現実に近づきます。
共通リサーチの目安では、23区ワンルームの実質利回りはおおむね3.0〜3.5%前後(管理費・修繕積立金・固都税控除後の目安)とされています。表面利回り3〜4%という新築ワンルームの水準と実質利回りの水準を並べると、その差は見た目ほど単純ではありません。むしろ表面と実質の差が小さい物件のほうが、運営費の見積もりが甘くない可能性を示しています。
逆に、表面利回りは高いのに実質利回りが極端に低い物件は、管理費や修繕積立金の設定に無理がある可能性を疑うべきです。区分マンションと一棟アパートでは、この運営費の内訳自体が変わってきます。
購入時の諸費用(仲介手数料・登記費用・不動産取得税・ローン事務手数料など)は、物件価格の6〜8%程度かかることが一般的とされています。この諸費用を分母に含めず「利回り」を語っている資料は、実質利回りとしては不十分だと私たちは考えています。中古区分マンションでは、管理費・修繕積立金の月額が想定より高く設定されている物件も一定数あり、購入前に管理組合の総会資料まで確認する価値があります。
NOI利回り—ローン返済を含めない「物件の実力」
NOI利回り(純営業収益を物件価格で割った数字。空室損と運営費を引くが、ローン返済は含めない)は、物件そのものの収益力を測る指標です。
ローンの組み方は買い手ごとに違います。自己資金をいくら入れるか、金利が何%か、返済期間を何年にするかで、手残りは大きく変わります。NOI利回りはその買い手側の条件を切り離し、物件そのものの実力だけを見るための数字です。
売買の現場では、NOI利回りという言葉自体があまり使われません。ですが、次に説明するDSCR(返済余裕率)を計算するための土台になるので、押さえておく必要があります。
NOI利回りが同じ2つの物件でも、片方は自己資金1,000万円、もう片方は自己資金300万円で買えるとしたら、自己資金に対する投資効率はまったく異なります。この差を測るのが次に説明するCCRです。NOI利回りとCCRは、どちらも重要ですが、見ている対象が違うという点を押さえておいてください。

CCR(自己資金回収率)—入れた自己資金に対するリターン
CCR(自己資金回収率。年間の手残りキャッシュフローを自己資金で割った数字)は、自分が実際に投じたお金に対するリターンを見る指標です。
同じ物件でも、自己資金をたくさん入れれば毎月の返済は軽くなり、手残りは増えます。ただし自己資金に対する利回りで見ると、同じだけ有利になるとは限りません。逆に自己資金を絞ってフルローンに近づけると、手残りは薄くなる一方で、自己資金に対するCCRは高く見えることがあります。
CCRだけを追いかけると、自己資金を減らす方向に判断が寄りがちです。ここで歯止めをかける役割を果たすのが、次のDSCRです。
実務上は、自己資金をゼロに近づけるほどCCRの数値上は跳ね上がって見えますが、それは分母である自己資金が小さくなっているだけの現象です。手残りの実額が増えているわけではないため、CCRの高さだけで物件の優劣を判断するのは危険だと私たちは考えています。
物件を見る前に「自分がいくらまで借りられるか」を先に知る。
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注意 同社は投資助言・代理業の登録事業者ではありません。得られるのは情報提供・診断であり、投資助言ではありません。
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DSCR(返済余裕率)—1.3を割ったら買ってはいけない
DSCR(返済余裕率。NOI ÷ 年間ローン返済額)は、家賃収入がローンの返済額に対してどれだけ余裕があるかを示す数字です。金融機関の融資審査でも重視される指標とされています。
一般的な目安として、金融機関はDSCRが1.3を下回る物件を敬遠する傾向があるとされています。DSCRが1.0を下回れば、家賃収入だけではローンを返しきれないという意味になります。
DSCRを計算するときに見落とされがちなのが、空室率の織り込み方です。満室を前提に試算したDSCRは、実態より高く出やすくなります。共通リサーチにある首都圏の空室率の目安(全体で10〜11%程度)を踏まえ、空室率5〜10%程度を織り込んだ数字も並べて確認しておくべきです。
ここで、借入2,500万円・想定NOI年140万円という条件で、金利ごとにDSCRがどう動くか試算してみます(筆者試算の目安。共通リサーチの返済額シミュレーションを基に按分して算出)。
| 金利 | 年間返済額の目安 | DSCR |
|---|---|---|
| 2.0% | 約99万円 | 1.41 |
| 2.4%(現在の目安) | 約106万円 | 1.32 |
| 3.0% | 約116万円 | 1.21 |
次の図で、この数字の推移を見てみましょう。金利がいまの目安である2.4%から3.0%まで上がっただけで、DSCRは1.3の壁を割り込みます。
DSCRが1.3を下回る物件は、家賃下落や空室が少し重なるだけで返済が苦しくなります。購入前に自分で試算しておくべきです。
金融機関によっては、DSCRの計算に使う想定家賃を独自に下方修正して審査することがあります。売買資料上の表面的な家賃より厳しい前提で計算されるため、業者提示のDSCRと、金融機関が実際に使うDSCRには差が出ることを知っておくべきです。
イールドギャップ—3.6%から2.4%を引くと何が残るか
イールドギャップ(NOI利回り − 借入金利)は、6階層の最後に立つ最終防衛ラインです。ここがプラスに大きく開いていれば、金利上昇や空室損に耐える余地があるということです。
東京・城南のワンルームタイプの期待利回りは3.6%です(日本不動産研究所・第54回不動産投資家調査、2026年4月時点)。ここから借入金利の目安である2.4%(短期プライムレート2.375%に連動する目安)を引くと、イールドギャップはわずか1.2ポイントしか残りません。
実質利回りベースで見るとさらに厳しく、実質利回り3.2%程度(管理費・修繕積立金・固都税控除後の目安)から借入金利2.4%を引くと、差は0.8ポイントまで縮みます(筆者試算の目安)。次の図で、この差を並べて見てみましょう。
この1.2ポイントという数字が、「ワンルーム投資は儲からない」という通説の、数学的な正体だと私たちは考えています。
イールドギャップがマイナスになる物件も、実際には存在します。借入金利のほうが期待利回りより高い状態です。こうした物件は自己資金を厚く入れない限り、キャッシュフローが安定しません。逆に言えば、イールドギャップがプラスで大きいほど、自己資金を薄くしても耐えられる余地が広がります。
イールドギャップという言葉は、投資信託や債券の世界でも使われますが、不動産投資におけるイールドギャップは、レバレッジ(借入を利用して自己資金以上の投資効果を得る仕組み)が効くかどうかを判定する数字だと私たちは理解しています。
利回りに関する相談は知恵袋でも件数が多いテーマです。回答の中には、初心者が陥りやすい思い込みを正すものが繰り返し見られます。
- 「利回り20%の物件を紹介されたのですが、実在しますか」という質問が実際に投稿されており、回答者からは「地方の築古・低価格帯であれば数字上はあり得るが、その分空室リスクや修繕リスクが極端に高い」という趣旨の指摘が繰り返し寄せられています。表面利回りが高いほど良い物件、という単純な理解には注意が必要だという内容です。
- 「結局のところ、立地と取得価格で勝敗の9割が決まる」という意見が多くの回答で共通しています。利回りの数字を細かく計算する前に、そもそも立地と価格が適正かどうかを見るべきだという考え方です。
- 「業者から積極的に売り込まれる物件は、利回りが良く見えても、業者側の在庫処分である可能性を疑うべき」という声もあります。
- 「利回りの数字だけを見て地方の物件に飛びつき、空室が続いて後悔した」という経験談への回答として、「空室期間が数か月続いただけで、想定利回りは簡単に半分以下になる」と具体的に説明する回答者もいます。
利回りの数字そのものより、その数字が成立する背景(立地・価格・築年数)を合わせて見る視点が、繰り返し強調されています。

6階層ピラミッドで見るべき順番
ここまで見てきた6つの指標を、見るべき順番どおりにピラミッドとして並べたのが次の図です。土台にあるのが表面利回りで、頂点にあるのがイールドギャップです。
広告に出てくる数字は、たいてい一番下の層である表面利回りだけです。上に行くほど、業者が積極的には見せない数字になります。
資料請求をする段階では、少なくとも実質利回りとDSCRの2つは、自分で試算するか、営業担当に根拠つきで開示してもらうことをお勧めします。不動産投資を始める前に確認すべき条件は、判定フロー形式でまとめています。
この6階層は、上に行くほど「業者が積極的には見せたがらない数字」になっていく構造です。資料請求の段階では、下から3段目であるNOI利回りまでは自分で概算し、上位2段であるDSCRとイールドギャップは相手に開示を求める、という役割分担が現実的だと思います。
金利があと1%上がったら何が起きるか
短期プライムレートは2024年8月の1.475%から、2026年8月には2.375%へ改定される見通しです(共通リサーチ時点)。約2年で0.9ポイント上昇したことになります。
期待利回りは日本不動産研究所の調査でもほぼ横ばいで推移しており、大きくは動いていません。つまり分子である期待利回りがほぼ一定のまま、分母側の借入金利だけが上がり続けている構図です。次の図で、この関係を整理してみます。
いまの1.2ポイントというイールドギャップは、金利があと1%程度上がれば、ほぼ消えてしまう位置にあります。金利が2.0%から3.0%に上がった場合の月々のキャッシュフロー減少額は、別記事で実額を試算しています。
金利上昇の影響は、変動金利で借りている人ほど大きく、固定金利を選んだ人にはそのまま及びません。ただし投資用ローンは変動金利が主流とされており、多くの投資家がこの上昇の影響を直接受けることになります。
2027年末の政策金利見通しは、機関により0.75%から2.00%まで幅があります。単一の数字で決め打ちせず、レンジで考えておくべきです。
業者の資料に載らない数字を自分で計算する方法
実質利回りやNOI、DSCRは、業者の販売資料には出てこないことが多い数字です。理由は単純で、計算すると数字が見劣りする物件が少なくないからです。
自分で計算するために最低限必要なのは、①想定家賃 ②管理費・修繕積立金 ③固定資産税・都市計画税の概算 ④購入諸費用 ⑤借入条件(金利・期間・借入額)の5つです。このうち①〜③は、レインズの成約事例や管理会社の管理費一覧である程度裏付けが取れます。
営業担当に「実質利回りとDSCRの根拠を教えてください」と聞いてみるのも一つの方法です。即答できない、あるいは資料を出し渋る場合、その物件の収支計画がどこまで精査されているか、疑ってよいと私たちは考えています。
固定資産税・都市計画税は、物件のある自治体が定める固定資産税評価額をもとに計算されます。中古物件であれば、売主に前年の納税通知書のコピーを見せてもらうことで、概算ではなく実額に近い数字を把握できます。想定家賃についても、自分でポータルサイトの類似物件の募集家賃を確認し、業者の提示額と突き合わせる作業を省かないでください。
収支計画書を自分で作る際は、表計算ソフトだけでも十分です。重要なのは、家賃・空室率・運営費・金利という4つの変数を、それぞれ複数パターン用意して試算する習慣です。

自己資金と融資条件で6階層はどう動くか
同じ物件でも、自己資金をいくら入れるかでCCRとDSCRは変わります。自己資金を厚くすれば借入額が減り、DSCRは改善しますが、CCR(自己資金に対するリターン)は圧縮されます。
逆に自己資金を薄くしてフルローンに近づけると、CCRは見かけ上高くなりますが、DSCRは悪化し、金利上昇への耐性は下がります。自己資金500万円・年収700万円という同一条件で、区分と一棟のどちらが有利かを比較した記事もあります。
金融機関側は、この自己資金の厚みをDSCRとセットで見ています。金融機関ごとの金利帯と年収要件の違いは、一覧記事にまとめていますので、あわせて確認しておくと判断がぶれにくくなります。
自己資金の目安として、事件後に標準化した融資基準では、物件価格の2〜3割程度の自己資金を求められることが多いとされています。この水準を大きく下回る条件を提示された場合は、なぜその金融機関がそこまで緩められるのか、理由を確認したほうがよいと私たちは思います。
結局、どの物件なら検討していいのか
ここまでの6階層を踏まえると、私たちが最低限のラインだと考えるのは、①実質利回りと借入金利のイールドギャップがプラスであること ②DSCRが1.3を上回っていること ③金利が1%上がってもDSCRが1.0を割らないこと、の3つです。
この3条件を満たさない物件は、いまの金利環境では、私たちはお勧めしません。満たしている物件であっても、空室・修繕・金利以外のリスクが実際にどの程度の確率で起きるかは、別途確認しておくべきです。
自己資金に余裕がなく、ローンを組むこと自体に不安がある方は、1万円からの不動産クラウドファンディングという選択肢から検討を始めるのも一つの方法だと思います。
数字だけを追いかけて判断するのではなく、最終的にはご自身の年収・自己資金・リスク許容度に照らして、無理のない範囲かどうかを確認してください。数字はあくまで判断を助ける道具であり、数字だけがすべてを決めるわけではありません。
よくある質問
表面利回りは年間家賃収入を物件価格で割った数字で、運営費を考慮していません。実質利回りは運営費や購入諸費用を差し引いて計算するため、表面利回りより現実の手残りに近い数字になります。23区ワンルームでは実質利回り3.0〜3.5%前後が目安とされています。表面利回りの数字だけで比較サイトのランキングを作っている媒体もあるため、注意が必要です。
イールドギャップはNOI利回りから借入金利を引いて計算します。東京・城南ワンルームの期待利回り3.6%(日本不動産研究所、2026年4月時点)から借入金利の目安2.4%を引くと1.2ポイントです。実質利回りベースでは0.8ポイント程度まで縮みます(筆者試算の目安)。実質利回り3.2%程度から借入金利2.4%を引いた0.8ポイントという差も、あわせて覚えておくとよいと思います。
DSCRが1.3を下回ると、家賃下落や空室が少し重なっただけで返済に窮する可能性が高まります。金融機関も融資審査でDSCRを重視する傾向があり、1.3を下回る物件は買ってはいけないラインとされています。金融機関によってはDSCR1.2台でも融資が通ることがありますが、それは金利上昇時の耐性が低いことを意味します。
NOI利回りは物件そのものの実力を、CCRは自己資金に対するリターンを示す指標で、役割が異なります。どちらか一方だけを見るのではなく、DSCRとあわせて総合的に判断することを私たちはお勧めします。自己資金の割合を変えるシミュレーションを何パターンか作り、CCRとDSCRの両方を確認する方法をお勧めします。
期待利回りがほぼ横ばいで推移する一方、借入金利だけが上がれば、イールドギャップは機械的に縮小します。いまの1.2ポイントというギャップは、金利があと1%程度上がれば、ほぼ消える位置にあると私たちは考えています。この構図が変わるとすれば、期待利回り自体が明確に上昇に転じたときだと私たちは考えています。
想定家賃・管理費・固定資産税の概算があれば、実質利回りやDSCRは自分でも試算できます。営業担当に根拠を聞いても即答できない場合は、その物件の収支計画がどこまで精査されているか、慎重に確認すべきだと思います。根拠となる資料を出してもらえた場合でも、自分自身で一度は数字を検算する習慣を持つべきです。
数字の上では実在します。地方の築古物件や、極端に価格の低い物件では、表面利回りが20%を超える案件が市場に出ることがあります。ただし高い利回りは、空室リスクの高さ、大規模修繕が近い築年数、融資が付きにくい物件性であることの裏返りであることが多く、表面利回りの高さだけで判断するのは危険です。実質利回りとDSCR(返済余裕率)まで確認してください。
物件の管理費・修繕積立金・固定資産税・都市計画税・購入諸費用によって変わりますが、共通リサーチ資料の目安では、23区ワンルームの実質利回りはおおむね3.0〜3.5%前後とされています。表面利回り4%の物件であれば、実質利回りはそこからさらに0.5〜1ポイント程度下がると想定しておくのが妥当です。あくまで筆者試算の目安として捉えてください。
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