不動産クラウドファンディング比較2026【劣後出資割合で全社を採点した】
- 劣後出資割合は物件価格が何%下落するまで元本が守られるかを示す唯一の定量指標
- 想定利回り9.9〜13.5%の社Eと3.0〜3.4%の社Dは、同じ土俵で比較できない
- 「みんなで大家さん」は2026年2月に2,500人・約230億円規模の訴訟、3月26日に大阪地裁が全額返還命令
- 劣後割合が非開示の会社、優先劣後が付かない会社(社Cの3・4号、社H)が実在する
- 「元本割れ実績ゼロ」は母数の小ささと自己注記を併記して読むべき数字
「不動産クラウドファンディングはどこがいいですか」と聞かれるたびに、私たちは少し困ります。利回りだけを見れば答えは簡単ですが、それは正しい比較の仕方ではないからです。
販売資料を公的な一次情報と突き合わせて検証してきた経験から言うと、不動産クラウドファンディングを比較するときに本当に見るべき指標は1つしかありません。劣後出資割合です。物件価格が何%下落するまで投資家の元本が守られるかを示す、数少ない定量的な安全指標です。
この記事では、共通リサーチにもとづく8社のデータを使い、劣後出資割合を軸にした比較を行います。あわせて、業界最大級の集団訴訟に発展した「みんなで大家さん」問題にも、比較記事として正面から触れます。
特定の1社を「ここが一番です」とすすめる記事ではありません。数字を並べて比較する視点そのものを提供し、最終的にどの会社を選ぶかを読者自身が判断できる状態を作ることが、この記事の目的です。
なぜ「利回りが高い会社」を選んではいけないのか
不動産クラウドファンディングの比較サイトの多くは、想定利回りの高い順に会社を並べています。気持ちは分かりますが、この並べ方には根本的な問題があります。
共通リサーチの数値で見ると、社Eの想定利回りは9.9〜13.5%です。一方、社Dは3.0〜3.4%にとどまります。単純に利回りだけで比較すれば、社Eが圧倒的に有利に見えます。
利回りの高さは、それだけリスクが高いことの裏返しです。社Eの高い利回りには、投資先がUAE(アラブ首長国連邦)不動産であることに伴うカントリーリスクなど、相応の理由があります。
私たちが実務で確認していたのは、利回りの高さではなく、その利回りを支える構造がどれだけ開示されているかでした。次の節で、その構造を1つの指標に絞って説明します。
比較サイトのランキングを鵜呑みにする前に、まず自分の中に「この数字だけは譲れない」という軸を1つ持つこと。それが、利回りの高さに引っ張られない比較の出発点になると私たちは考えています。

劣後出資割合こそが唯一の定量的な安全指標
不動産クラウドファンディングの多くは、「優先劣後方式」という仕組みを採用しています。投資家の出資分を「優先出資」、運営会社側の出資分を「劣後出資」に分け、物件の評価額が下落した場合、劣後出資から先に損失を負担する仕組みです。
劣後出資割合が20%であれば、物件価格が20%下落するまでは、投資家の元本に影響が及びません。逆に言えば、劣後出資割合が5%の商品は、5%の下落までしか耐えられないということです。
優先劣後方式は、元本が保証される仕組みではありません。劣後割合を超える下落が起きれば、投資家の元本も毀損します。この点は優先劣後だから安全という説がどこまで正しいかを検証した記事で詳しく扱っています。
数ある指標の中で、劣後出資割合だけが「何%まで耐えられるか」を数字で語れる、数少ない定量的な安全指標だと私たちは考えています。
逆に言えば、想定利回りや会員数、運営年数といった指標は、いずれも「安全性」そのものを直接語る数字ではありません。参考にはなりますが、劣後出資割合と同列に扱うべきではないと私たちは考えています。
8社の劣後出資割合・利回り・累計調達額を並べる
ここからは、共通リサーチにもとづく8社のデータを、劣後出資割合を軸に並べます。まずは一覧表で全体像を確認してください。
| 会社名 | 劣後出資割合 | 想定利回り | 累計調達額 |
|---|---|---|---|
| 社A | 非開示(第三者集計20〜30%) | 5.0〜8.0% | 非公表 |
| 社B | 5% | 3.0〜5.5% | 125.4億円 |
| 社C | 非開示。3・4号は原則なし | 2.4〜10.0% | 1,061億円 |
| 社D | 20% | 3.0〜3.4% | 約6.8億円 |
| 社E | 非開示(第三者は数%と指摘) | 9.9〜13.5% | 160.2億円 |
| 社F | 10/15/30% | 3.2〜10.0% | 約26億円 |
| 社G | 10〜20% | 5.0〜6.5% | 308億円 |
| 社H | 優先劣後なし | 3.8〜4.5% | 750億円 |
会社の規模感を見るために、累計調達額を図で比較してみましょう。
累計調達額が大きいことは、運営実績の長さを示す一方で、安全性の指標そのものではありません。次に、劣後出資割合だけで階層を分けてみます。
この表を眺めていて気づくのは、想定利回りのレンジが会社によって大きく異なることです。社Cのように2.4〜10.0%と幅の広い会社もあれば、社Dのように3.0〜3.4%と狭い範囲に収まる会社もあります。幅が広い会社は、ファンドごとにリスクの度合いが異なることを示唆しています。

劣後出資割合・許可番号・遅延履歴の3軸で8社を採点する
劣後出資割合だけでなく、許可番号の年数と遅延履歴の有無を加えた3つの軸で、8社を採点してみます。許可番号は不特法(不動産特定共同事業法)の許可を取得してからの年数を示し、長いほど行政による継続的な監督を受けてきた実績があるとみなせます。
| 会社名 | 劣後出資割合 | 遅延・延滞履歴 | 総合評価 |
|---|---|---|---|
| 社G | 10〜20% | 公表事例なし(220件償還) | 開示・母数ともに厚い |
| 社D | 20% | 公表事例なし | 劣後は厚いが母数は少ない |
| 社F | 10/15/30% | 公表事例なし(3〜4件) | 劣後は厚いが母数は極小 |
| 社E | 非開示 | 遅配なし(17件) | 利回り対価型・開示薄い |
| 社C | 非開示(3・4号は原則なし) | 元本割れなし(概算値と自己注記) | 上場・情報開示は丁寧 |
| 社B | 5% | 公表事例なし | クッション薄め |
| 社A | 非開示(第三者集計20〜30%) | 公表事例なし | 第三者情報に依存 |
| 社H | 優先劣後なし(金商法商品) | 公表事例なし | 他社と単純比較不可 |
この採点は、あくまで共通リサーチの数値にもとづく筆者試算の目安であり、将来のリスクの有無を保証するものではありません。会社ごとの優劣を機械的に決めるための表ではなく、自分がどの軸を重視するかを考えるための材料として使ってください。
「総合評価」欄は、劣後出資割合・遅延履歴・情報開示姿勢という3つの軸を筆者が主観的に統合した表現です。点数化して優劣をつけるものではなく、各社の特徴を一言で示す目安として読んでください。
私たちがこの表を作って改めて感じたのは、劣後出資割合が厚い会社ほど、償還実績の母数が小さい傾向があるということです。社Dや社Fのように劣後を厚く設定している会社は、まだ運営年数が浅く、公表できる実績が少ないケースが目立ちます。
逆に、社Gのように劣後出資割合10〜20%かつ償還220件という組み合わせは、開示と母数のバランスが取れている数少ない例だと私たちは評価しています。1つの軸だけで判断せず、複数の軸を同時に満たしているかどうかを確認する視点が重要です。
劣後割合で見る安全性の階層ピラミッド
劣後出資割合の高さだけを基準に、8社を4つの階層に整理すると、次の図のようになります。
この階層分けを見て気づくのは、劣後出資割合をきちんと開示し、かつ厚めに設定している会社が、業界内でも少数派だということです。
劣後出資割合が非開示の会社を選んではいけない、という意味ではありません。ただし、非開示の会社に投資する場合は、開示している会社より一段階高いリスクを取っている自覚が必要です。
少額から複数社に分散したい読者には、クラファン・REIT・現物を同じ土俵で比較した記事もあわせて参考にしてください。
自分のリスク許容度に合わせた選び方
階層図を見ながら、自分がどの層を選ぶべきかを考えてみましょう。下落への耐性を最優先したい人と、多少の下落は許容してでも利回りを取りたい人とでは、選ぶべき会社が変わります。
下落への耐性を最優先したい人は、劣後20%以上の層(社D、社Fの30%コースなど)から検討するのが理にかなっています。ただし、この層は償還実績の母数が小さい会社が多いため、運営年数の浅さも織り込んで判断する必要があります。
多少の下落を許容してでも利回りを取りたい人は、劣後非開示・優先劣後なしの層も選択肢に入りますが、その場合は劣後出資割合という安全弁がない、または見えない状態で投資することになります。この層を選ぶなら、行政処分歴や運営会社の上場状況など、劣後出資割合以外の判断材料をより重点的に確認してください。
「どの会社が一番良いか」ではなく、「自分はどこまでの下落を許容できるか」を先に決める。この順番を守るだけで、比較の軸がぶれにくくなると私たちは考えています。
1社に全額を投じるのではなく、劣後出資割合の異なる複数の階層に少額ずつ分散するという考え方もあります。分散すること自体がリスクをゼロにするわけではありませんが、1社特有の事情に資産全体が左右されるリスクは和らげられます。
私たちが実際に相談を受けるときは、まず「もしこのファンドの元本が半分になっても、生活に支障は出ませんか」と聞くようにしています。この質問に即答できない金額を投じている場合は、そもそも階層を選ぶ以前に、投資額そのものを見直すべきだと考えています。
階層を選んだあとも、定期的に運営会社の発表を確認する習慣を持ってください。劣後出資割合や許可番号の状況は、契約時点から変わらないとは限りません。年に一度程度、公式サイトの開示情報を見直すだけでも、リスクの変化に気づきやすくなります。

利回り12%と3%は同じ土俵で比較できない
社Eの想定利回り9.9〜13.5%と、社Dの想定利回り3.0〜3.4%を、同じ表の中で単純比較するのは、私たちはミスリードだと考えています。次の図で、両社の構造の違いを整理しました。
社Eの償還実績は「遅配なし」ですが、償還完了は17件と母数が小さく、この件数だけで安全性を判断するのは早計です。社Dは劣後20%を開示している一方、償還の公表事例そのものがありません。
どちらが優れているという話ではありません。利回りが高い商品はリスクの対価を求められており、利回りが低い商品は開示情報で安心材料を示している、という違いがあるだけです。
この2社を並べて私たちが伝えたいのは、「利回りの数字だけを見て会社を序列化する」という比較方法そのものが、そもそも成立しないということです。土俵が違う2つの商品を、同じ物差しで測ろうとすること自体に無理があります。
不動産クラウドファンディングの相談で具体的な実害として語られることが多いのが、「みんなで大家さん」「社Iエステート」に関するものです。「償還時期が延期され、さらにその先の延期を告げられた」「解約を申し出ても書類を送ってこない」といった体験の共有が目立ちます。
回答者が繰り返し強調するのは「元本保証はうたわれていない。運営会社の経営が傾けばそれで終わり」という原則と、「実際に利益が出ているかどうかは、事業者が示す数字を信じるしかない」という構造的な弱さです。被害者の会の結成や集団訴訟への参加を検討しているという相談も少なくありません。
こうした経験を踏まえ、1社に資金を集中させず複数の事業者に分散する、行政処分歴を国土交通省の検索システムで確認しておく、といった自衛策を勧める回答も目立ちます。「配当が振り込まれているうちは安心」と考えず、償還(元本の返還)が実際に行われるかまで見届ける姿勢が繰り返し強調されています。「利回りの高さに惹かれて投資額を増やす前に、まず解約や償還の手続きがどれだけ迅速か確認すべきだ」という助言も繰り返し見られます。投資額を決める前に、契約書に記載された償還スケジュールと解約規定を細部まで読み込むべきだという助言も繰り返されています。
「みんなで大家さん」問題から学ぶこと
不動産クラウドファンディングを検討するなら、避けて通れないのが「みんなで大家さん」問題です。不特法(不動産特定共同事業法)に基づく商品として、日本国内で過去最大規模の集団訴訟に発展した事例です。
成田16号の対象不動産に、開発許可を未取得の土地が含まれていたにもかかわらず、説明が不十分だったことが発端でした。2025年7月には分配金の支払いが停止し、2026年2月には2,500人・約230億円規模の集団訴訟に発展しています。
会社の行政処分歴は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索システム」で誰でも検索できます。契約前に一度確認することを、私たちはすすめます。
この事例が比較記事にとって重要なのは、劣後出資割合という数字がどれだけ厚くても、対象不動産そのものの情報開示が不十分であれば、仕組みは機能しないという教訓を示しているからです。数字の比較と、会社の情報開示姿勢の確認は、セットで行うべきだと私たちは考えています。
行政処分は「みんなで大家さん」に限った話ではありません。過去に行政指導や業務改善命令を受けた会社が他にもないか、比較検討の段階で一度確認しておくことをおすすめします。
「元本割れ実績ゼロ」の読み方
各社が公表する「元本割れ実績ゼロ」という数字は、投資判断の材料になりますが、そのまま鵜呑みにするのは危険です。私たちはこの数字を見るとき、次の3つを確認します。
1つ目は、過去の実績が将来を保証しないということです。2つ目は、母数の大きさです。社Eの償還完了は17件、社Fは3〜4件と、統計として語るには件数が少ない会社があります。3つ目は、社Cのように「完了ファンドは元本割れなし」としつつ、同社自身が概算値と注記している場合があることです。この3点をセットで確認する癖をつけることが、比較記事を読むときの基本姿勢だと私たちは考えています。
「元本割れ実績ゼロ」を単独で示す説明は、景表法(不当景品類及び不当表示防止法)上の優良誤認リスクにも関わります。母数と注記をセットで確認する姿勢が必要です。
各社共通のリスクについては、不動産投資の11のリスクを確率とともに検証した記事でも整理しています。
母数の大小を判断する際は、その会社がいつからサービスを開始したのかもあわせて確認してください。開始から日が浅い会社は、実績件数が少なくなるのが自然であり、それ自体を問題視する必要はありません。ただし、少ない母数で「実績ゼロ」を強調する表現には、注意深く向き合う姿勢が求められます。
私たちが実務で重視していたのは、数字そのものよりも、その数字をどう説明しているかという会社の姿勢でした。母数の小ささを隠さずに開示している会社は、それだけで一定の信頼を置けると私たちは考えています。

確定申告と住民税の落とし穴
比較の話から少し離れますが、どの会社を選ぶにしても共通する注意点があります。分配金にかかる税金です。不動産クラウドファンディングの分配金は雑所得に分類され、20.42%が源泉徴収されています。
「年間20万円以下なら申告不要」というルールは、所得税に限った話です。住民税の申告義務は、金額にかかわらず残ります。給与所得者で他に所得がなく、分配金が年20万円以下の場合、所得税の確定申告は不要ですが、市区町村への住民税申告は必要です。
課税所得が低い人は、確定申告をすることで源泉徴収された分の一部が還付されることがあります。詳しくは不動産クラファンの確定申告を20万円ルール・住民税・公務員の注意点まで整理した記事を参考にしてください。
複数の会社に分散投資している場合、分配金は会社ごとではなく合算して雑所得として扱われます。1社あたりの金額が小さくても、合計が20万円を超えれば所得税の申告が必要になる点は見落としやすいので注意してください。
公務員として不動産クラウドファンディングに投資する場合、多くの会社では出資による事業関与がなく、承認申請が不要とされています。ただし、この扱いは会社や商品によって異なる可能性があるため、勤務先の規定を個別に確認することをおすすめします。
不動産クラウドファンディングの分配金は雑所得のため、他の所得区分の損失と相殺する損益通算はできません。他の投資と税務上の扱いが異なる点も、あわせて理解しておくとよいでしょう。
結論:選ぶ基準を自分で持つ
不動産クラウドファンディングを比較するとき、私たちが読者にすすめる順番はこうです。まず劣後出資割合を確認する。次に、その割合が開示されているかどうかを確認する。最後に、想定利回りとリスクの対価が見合っているかを自分で判断する。
特定の1社を「おすすめです」と言い切ることは、私にはできません。年収600万円未満で現物のローンを組みたくない読者にとって、1万円単位から始められるクラウドファンディングは選択肢の1つです。ただし、会社ごとの開示レベルの差を知ったうえで選ぶのと、知らずに選ぶのとでは、リスクの取り方がまったく違います。
迷ったときは、「不動産投資はやめとけ」という通説がどこまで正しいかを検証した記事と、NOI・DSCR・イールドギャップで見る本当の最低ラインもあわせて読んでみてください。
不動産クラウドファンディングは、現物の不動産投資よりも少額かつ手軽に始められる分、比較のハードルも低く感じられがちです。だからこそ、劣後出資割合という数字を確認する一手間を惜しまないでほしいと思います。
この記事で紹介した劣後出資割合や採点表は、あくまで2026年時点の共通リサーチにもとづく数字です。各社の商品性は今後も変わり得るため、契約前には最新のファンド概要書や重要事項説明書を確認する習慣を持ってください。
よくある質問
非開示だからといって、それだけで危険と決めつけられるわけではありません。ただし、劣後出資割合という定量的な安全指標が確認できない以上、開示している会社より一段階高いリスクを取っていると自覚したうえで判断する必要があります。問い合わせても回答が得られない場合は、その姿勢自体も判断材料にしてください。
いいえ。想定利回りの高さは、多くの場合リスクの対価です。社Eの想定利回り9.9〜13.5%は、UAE不動産のカントリーリスクなど相応の理由を伴います。利回りだけで会社の優劣を判断するのは誤りだと私たちは考えています。
可能性を否定はできません。だからこそ、会社の許可番号や行政処分歴を国土交通省の「ネガティブ情報等検索システム」で確認する習慣が必要です。上場企業が運営に関わっているかどうかも、情報開示の姿勢を推し量る材料になります。
共通リサーチで確認できる範囲では、任意組合型の商品や、社Cの3号・4号ファンド、金商法(金融商品取引法)にもとづく社Hが該当します。優先劣後がないこと自体が悪いのではなく、その場合は別のリスク管理の仕組みを確認する必要があります。任意組合型は無限責任を伴う場合があるため、契約形態を事前にしっかり確認してください。
断定はできませんが、劣後出資割合や運営会社の性質が異なる複数社に資金を分けることで、1社特有のリスク(行政処分や分配金停止など)の影響を和らげられる可能性はあります。分散も1つの考え方です。ただし、分散すればリスクがなくなるわけではなく、あくまで影響を平準化する手段の1つだと理解しておいてください。
参考にはなりますが、それだけでは不十分です。社Bの運営会社の親会社は東証スタンダード上場、社Cは運営会社自体が東証グロース上場ですが、上場していることと劣後出資割合が厚いことは、別の指標です。上場は情報開示の信頼度を測る材料の1つにすぎず、劣後出資割合の代わりにはなりません。
優先劣後方式が採用されているファンドでも、それは元本保証を意味しません。運営会社が経営破綻すれば、出資金の返還や配当の支払いそのものが滞る可能性があります。知恵袋で語られている「みんなで大家さん」関連の償還延期や書類未送付といった実害報告は、この構造的なリスクが現実化した例だと理解しておくべきです。
参考にはなりますが、鵜呑みにはできない数字です。各社の「元本割れ実績ゼロ」は自社公表値であり、算定方法や母数(償還が完了した案件数)が会社によって大きく異なります。母数が小さいうちに実績ゼロを強調している会社もあるため、劣後出資割合や運用期間、累計調達額と合わせて総合的に判断する必要があります。
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